小規模事業者持続化補助金を申請する際に「どのような活動を行い販路拡大、生産性向上を目指すのか」を説明する事業計画を作成しないといけません。
小規模事業者持続化補助金では「経営計画」と「補助事業計画」があり、8枚程度で事業計画の内容を記載しないといけません。
この「経営計画」「補助事業計画」ですが、初めて事業計画書を作成する方にとっては「何をけば良いのかわからない」という方や「8枚も書くことが無い」また「8枚に書ききれない」という方など様々あり、事業計画をどのように文章に表わしていけばよいか悩まれている方がたくさんいらっしゃいます。
本記事では小規模事業者持続化補助金における「経営計画」「補助事業計画」について、その記載内容をご案内していきます。
経営計画(小規模事業者持続化補助金)
経営計画では申請者の概要・・取扱う商品・サービスや事業環境等について記載していきます。具体的には下記の通りです。
1 企業概要 | 「概要・沿革」 設立年、基本理念、代表の経歴、後継者がいればその方の経歴について記載。 「基本情報」 営業時間、人員体制、店舗立地などについて記載。 「商品構成・利益構成」 売上、商品(サービス)について記載します。例えば、売上総額の大きい商品と利益総額の大きい商品を図表にする。 |
2 顧客ニーズと市場の動向 | 「顧客ニーズ」 顧客(消費者・取引先)が求めている商品・サービスは何かを記載。 「市場の動向」 競合他社の存在や顧客の増減など、これからの市場環境の見通しを記載。 |
3 自社や自社の提供する商品・サービスの強み | 「自社の強み」 商品・サービスが他社に比べて優れている点を記載。 「顧客の評価」 顧客に評価されている点を記載。お客様の声、お客様アンケートの結果、新聞や雑誌記事で取り上げられたことなどがあれば記載。 |
4 経営方針・目標と今後のプラン | 「経営方針」 上記の1~3を踏まえた、これからの経営方針を記載。 「目標と今後のプラン」 「〇年までに来店客数〇%増、客単価○○円」のような数字の目標を記載。お客様から取引先から「こういう会社だと思われたい」のような目標を記載。 |

書きすぎには注意です。話が脱線したりそこまで重要でないことを記載するなどお気をつけください。要点を抑えた文章の作成を目指します。
概要・沿革
端的に記載していきます。基本理念は「事業活動を通して追求する目的・理想・価値観」なので、既存の事業も新たな取り組みも基本理念に沿ったものとなります。
基本情報
新たな取り組みの前提となる「現在の事業活動の情報」や、「経営資源の簡単な情報」を記載していきます。
商品構成・利益構成
新たな取り組みが既存事業のバージョンアップである場合は(既存商品・サービス等に新たな付加価値をつける、生産性を向上させる)、その伏線となる大切な情報です。
顧客ニーズ
顧客が求めているが未だ提供されていない商品・サービスについて記載していきます。
市場の動向
市場規模や、競合、取引先、コロナの影響など記載していきます。
自社の強み
新たな取り組みで活用できる「強み」であることが理想です。現在まで築き上げてきた強みを活用して新たな取り組みを行うことで実行可能性が高まります。
顧客の評価
強みを活かした事業活動の結果、顧客にどのように評価されているか記載します。
経営方針
現在の状況、課題、強み等を踏まえて新たな取り組みへの展開を記載します。
目標と今後のプラン
新たな取り組みにおける具体的な数値目標を記載します。実行可能な数値目標が必要で、あまりに課題である場合新たな取り組みで達成できるのか疑問が生じることとなります。
補助事業計画(小規模事業者持続化補助金)
補助事業計画では経営計画を踏まえ、販路拡大や生産性向上について具体的な計画を記載していきます。
補助事業で行う事業名 | 「○○○」の開発・販路開拓のような事業名を30 文字以内で記入。 |
2 販路開拓等(生産性向上)の取組内容 | 「事業概要」 たとえば、ホームページを活用し、自社の「○○」のような強みやこだわり等を発信する、「○○○」のような顧客のニーズにあわせた商品を開発するなどを記載。 「これまでの取組との違い」 今回の補助事業がこれまで自社の取組と違う部分を記載。競合他社の同様の取組との違いについて記載。 「創意工夫した点・特徴」 今取組にあたって、工夫した点について記載。 「事業の具体的な進め方」 誰が、どのような方法で事業を進めていくについて記載。 |
3 業務効率化(生産性向上)の取組内容【任意記入】 | 業務効率化によって、従業員の労働環境を改善するなどの取組があれば記入します。 |
4 補助事業の効果 | 「売上等への効果」 事業を実施することにより、顧客数・売上・利益率などがどのように増加するかの見込みを記入。 「取引先への波及効果」 事業により、取引先にどのような効果(波及効果)をもたらすかを記載。 「地域社会への波及効果」 事業により、地域にどのような効果(波及効果)をもたらすかを記載。 |
補助事業で行う事業名
30文字以内で、ポイントとなる・売りとなる(例:他社と差別化できる内容、地域に貢献できる)事業名を記載します。
事業概要
経営計画で記載した顧客のニーズ、課題を解決する新たな商品・サービスの概要。経営計画で記載した顧客ニーズに対してどのような強みを活かして新たな取り組みを行うのか概要を記載。また新たな取り組みを行う上で必要な機械・広告等を記載。
これまでの取り組みとの違い
従来の事業とどのように商品・サービスがバージョンアップしているのか。競合他社と比較しどのような差別化を図るのか。
創意工夫した点・特徴
新たな取り組みを行う上で「強み」をどのように活用するのか、新たな取り組みで課題となる事項についてはどのようにカバーするのか、原材料の仕入れ、協力者など新たな取り組みを行う上で創意工夫した点・特徴を記載していきます。
事業の具体的な進め方
新たな取り組みを実施する上で必要となる機械・広告、内装工事等の担当者、マニュアルの作成・実施の担当者、各スケジュールなど、新たな取組を行う際の具体的な担当業務・担当者とスケジュールを記載。
業務効率化(生産性向上)の取組内容
特に生産性効率のための補助対象経費がある場合は記載。
売上等への効果
売上、利益、付加価値など新たな取り組みを実施することでどのように数字が伸びていくのか記載。算出根拠となる計算式など。
取引先への波及効果
新たな取り組みを実施することで、取引先にはどのような効果が及ぶのか、・・例えば原材料を定期的に仕入れることによる取引先の売上・利益増と雇用の維持、など。
地域社会への波及効果
例えば、新たな取り組みであるECサイトを活用して地域資源を原材料とする商品を全国販売することにより、地域の広告宣伝につながる、など。



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※記載内容のご相談については一部有料となります。
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